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クレーム予防のために、自分の気持ちは具体的に分かりやすく伝える

公開日: 住宅リフォーム

mitsukoshimae

住宅産業は「クレーム産業」と言われています。
特に、住みながらのリフォームとなれば、
お客様が現場監督さんみたいなものですから
様々なご指摘をいただくことがあります。

クレームって工事の不手際で発生すると思われがちなのですが、
お客様と業者とのコミュニケーション不足によって発生するクレームというのも
実は大変多いのです。

いわゆる、「言った」「言わない」水掛け論のようなものです。

業者の対応が悪くクレームに発展することも多いのですが、
お客様側としても、ご自分の対応ひとつで
クレームの発生を予防することもできるのではないかと思うことがあります。

遠回しの表現・あいまいな表現を使わない

お打ち合わせをしていると、
お人柄のよい温厚なお客様に多いのですが、
「いつでもいいですよ」「急ぎませんから」「そちらのご都合で」といった
とてもふわっとしたご配慮をいただいたお言葉をかけていただくことがあります。

本心から「いつになってもいいから」と思っているのであればいいのですが
「あまり急がせても失礼だし。。。」
「態度の大きい客だと思われても嫌だし。。。」といった気持から
遠回しの表現をしているのであれば、
その表現が誤解を生む可能性があります。

素直な業者さんは「お客さんは急いでいないって言ってたし。」と他のお客様を優先したり
ひどい時には「いつでもいいってことは、やる気ないな。」と
勝手に悪い方に受け取られることもあるのです。

もちろん、お客様の真意を汲み取ってくれる業者さんも多いと思いますが、
相手の理解度に依存するような表現をしないほうが
お互いに気持が通じ合えることも多いのではないでしょうか。

具体的な数字を使って話をする

時間に関することだったら、「○月○日○時に」と具体的な数字で依頼をしてみましょう。
「工事完了は春頃を希望します。」といわれるのと
「工事完了は3月31日までにお願いします。」といわれるのとでは、
どちらが自分の希望を正確に業者に伝えられると思いますか?

私なら、「3月31日」と具体的な数字をいわれたほうが
逆算して工事の段取りを考え、希望に添えるかどうか検証をしやすいです。
さらに、3月31日までには工事完了しないけれども4月5日までなら大丈夫、と
代替案も提示しやすくなります。

次回打合せについても
「新しいプランができたら連絡します。」と業者にいわれたら
「次回打合せは○月○日○時ではいかがでしょうか。」と逆提案したり
少なくとも「次回打合せは具体的にはいつ頃になりそうですか?」と聞いてみるのもいいと思います。

締め切りを決められた方が、業者さんはそのスケジュールに合わせようと
早め早めに準備にとりかかられることが多いと思います。

お金の数字は慎重に

業者さんから「ご予算はだいたいいくらぐらいをお考えですか?」と
聞かれることがあると思います。
その時に、素直に自分の予算を言うかどうかは考えておいた方がいいと思います。

リフォーム工事は、思いがけないトラブルなどがあり追加変更が工事中に発生することもあります。
また、当初より工事範囲を広げたくなることもありますし
リフォーム後、カーテンや家具を新調したくなることもあります。

ですので、ご予算に関しては、
自分の思っている金額の7~8割程度で伝えておいてもいいのではないかと思います。

反対に言えば、業者側も同様のことを考えているということです。

何度も工事を依頼していて信頼している業者であれば
最初から包み隠さず予算をお伝えした方がうまくいくとは思うのですが、
初めて依頼する業者・大規模改修工事の打合せ初期で予算を聞かれた時は
どのように答えるか、考えを用意していたほうがいいと思います。

また、
お客様から「ざっくりでいいから」「だいたいでいいから」と
概算金額を聞かれることがあります。

これがなかなか難しいところで、
「この前○○円て言ってたじゃないですか!」と
後からお叱りを受けることは誰しも避けたいことなので、
業者は、即答を避ける・2割増しくらいの概算金額を伝える、
ということが多いと思います。

御見積書ができるまで待てるようなのであれば
不用意にこのような概算金額をきく必要はないのではないかと思います。

見積書が出てきたら、
見積セルフチェックシステム』などを参考に検討すればいいと思います。

とかく曖昧なことが多いリフォーム工事ですが、
自分の意思を業者に伝えるときは、
なるべく具体的に、数字を用いて、ストレートに
自分の気持ちを伝えることが
お互いの誤解を少なくするクレーム予防策になると思います。

********
【編集後記】
立春も過ぎました。
七十二候は「東風解凍(はるかぜこおりをとく)」となりました。
随分前に、家族を1月に亡くしたのですが、
季節が春に向かっていく時期だったのでとても救われました。
梅が咲き、桃が咲き、桜が咲き、と自然の営みを感じるだけで心は癒されたのです。

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