空家・空室・空部屋

今まで、ブログには書いてきませんでしたが、
ここ半年ほど、「空家・空室・空部屋」について興味関心を持ち、
色々なところに出かけたり、本を読んだりしていました。

賃貸住宅や不動産売買による住宅リノベーションなどの案件も担当しているので
肌感覚で、既存住宅再生事業の潮目が大きく変わって来たと感じています。

戸建空家・賃貸住宅の空室が
全国的に社会問題化しているのは、みなさんご存じのとおり。

空家。

隣家の空家木造住宅の火災によるもらい火で
原状回復工事が必要となる物件を担当したりしていると
これはもう、他人事ではないな、
地方の話だけではなく、都内においても深刻な問題だと痛感しています.

事件性のある火災が発生しても犯人逮捕につながらず
火災現場は証拠としてしばらく放置され、
大家さんが放火したのではないか？というウワサが近所にたち、
一方、隣家とのスペースをあけず狭小地にカツカツに密集して建物が建っているため
現状復旧のために足場を仮設しようとしても困難を極め工事が難航するに至っています。

自分の家の周りに「空家」があることは、もはや他人事ではありません。
まち全体の空気がネガティブな方向に変わる可能性すらあるのです。

でも、一人暮らしの高齢者がお亡くなりになったりすれば、
その上、相続でもめれば、
どうしても「空家」が増えてしまうという現実があります。

単純な問題ではありません。

空室。

賃貸住宅の空室も、増加・長期化の傾向が顕著です。

相続税対策で、特に今年は新築賃貸住宅が乱立しましたから、
来年1月~3月の賃貸繁忙期は、これまでとは市場が様変わりして
かなり厳しい競争になるのではないかと思っています。

長期空室となっていても、
家賃は下げたくない・入居者の質も落としたくない、
でも先行投資でリフォームにお金をかけたくない、
と考えている不動産オーナーは頭を切り替える必要が出てくるでしょう。

一方で、
高齢者・障害者・母子家庭の賃貸入居希望者が
賃貸住宅を借りれないというミスマッチも発生しています。

国をはじめ地方自治体も補助金などを設定して
賃貸住宅の需要と供給のバランスの確保に動いていますが、
まだまだ解決には時間が必要でしょう。

空部屋。

家を新築するのは、働き盛りの頃が多く、
家族が成長する、繁栄する時期に計画をするので
できるだけ大きい家に住みたいと考えます。

家族にも栄枯盛衰があります。
子供が独立したり、同居の高齢者が亡くなったりすれば
部屋は余り、管理が行き届かず、大きい家を持て余しているけれど、
さりとて、住み替えることもなく、
終の棲家として大きな家にポツリと住んでいる高齢者の家。
使っている空間は家の一部で、空部屋だらけ。

その空部屋、「犬の部屋」なんていう笑ってしまう使い方もあり、
私の部屋より立地も環境（高級住宅街・駅近！）もバツグンによくて
私は犬以下の生活かあ。。。と涙したり。。。

住宅を社会資源とみるのならば、
その空部屋を活用する別の方法があるかもしれないのに
死んでる空間になっている。

「空」は有効活用できるのでは？

これら空家・空室・空部屋といった遊休資産を
個人ひとりだけではなく、社会の財産と考えたら
社会全体としてもっとうまく活用できるのではないか？
そのためにはどうしたらいいのか？といったことを考えています。

おもしろいことができそうな直感があり、
このテーマについても今後書いていきたいと思っています。

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